皆さん、こんばんは。
さて、今日は超マニアックな話ですので、
機械式時計に興味のない方は、
読まないほうが身のためだと思います。(笑)
そんなわけで、ここからは時計好きの
方しかいない前提でお話していきますね。
題名にも書いたETA社のことは、
皆さん多分ご存知だと思います。
スウォッチグループに属している
ムーブメントを作る会社のことですね。
実際、多くの有名ブランドにムーブメントや
パーツを供給していますが、実はこの
ETA社が2010年以降は、「自社グループと
独立系のブランド以外には、ムーブメントを
供給しない!」という宣言をしているのは、
知っているでしょうか????
機械式の時計の値段が高くなっている
理由には、ユーロ高や素材高、職人不足等々・・・
色々と言われていますが、実はこのETA社の
2010年問題というのも少なからず影響している
というのが、実態です。
この数年、各ブランドが自社開発の
ムーブメントに力を入れているのには、
実は、裏にはこんな事情もあったのですね。
ブランドによっては、自社の力でムーブメントの
開発ができるところでも、モデルによっては、
このETA社からパーツを買って、仕上げて
ベースムーブメントに使うことは、今でも
良くあることなのです。
(このことによって、買いやすい価格設定が
可能になっているのです。)
そして、こうした量産型のムーブメントやパーツ
が使えなくなるということは、単純に時計の
価格が高くなってしまうという事なんですね。
さて、そんな中興味深いニュースが
入ってきています。
何とセリタ(SELLITA)社が、ETA7750
(クロノグラフ用のムーブメント)の
代替ムーブメントを2009年までに、
完成させるということを発表したのです。
実は、このセリタ社は、現在すでに
3針用のETA代替ムーブメントについては、
ほぼ網羅しているというから、驚きです。
今まで、ETA社のムーブメントを使っていた
モデルに、同じケースや同じ文字盤、
更には、同じモジュールを載せて、
そのまま使えるというのが、このセリタ社の
ムーブメントなのですよ。
素晴らしい!!!!!
そして、この3針用のムーブメントは、
既にスイスの機械式ムーブメントの
中で数量において3割のシェアを持っている
というから、もっと驚きです!!!!!
更に、更に!!!!
有名ブランドへの導入実績も
既に、あるようなのですよ~!!!!!
そんなわけで、「ETA2010」問題は、
ようやく先の見える展開になってきた
と、言っていいでしょうね。
一応、マニアの為に、対応表を載せておきます。
ETA2824→セリタSW200
ETA2892A2→セリタSW300
ETA2836→セリタSW220
ETA2834→セリタSW240
2009年前半完成予定
レディースムーブメント→セリタSW100
ETA7750→セリタSW500
※セリタ社=1950年創業のムーブメント会社。
もともとは、ETA社からパーツを購入して、
組み立てるアッセンブラーであったが、
2002年にETA社から価格を引き上げられた
ことに対し、裁判で訴え勝訴。
その後、増資をして2005年ETA社の代替
ムーブメントの 開発に成功。